軽度発達障害者への重要な他者との関係の形成による支援と特別支援を行う機関との連携
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概要
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広汎性発達障害をもつ子どもたちの体験する世界が、成人の高機能広汎性発達障害者が述べた自伝や幼児期の回想のように恐怖に満ちた内的世界であることを考慮すると、特別支援教育においても彼らの内的世界に歩みより理解を深めながら教育や支援を行っていくことが重要な課題となる。幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校における通常の学級の特別支援教育のスタートにより試行錯誤の取り組みが教育現場で行われている。しかし、集団としての子どもたちの前で常に関わっている学校の教師たちの忙しい現実のなかでの子どもたちの関わりは、障害の特性を理解した上での関わりということよりも自分自身の経験や教育観による自己流の関わり方での対応のみになってしまう傾向がある。その場合、子どもの様々な問題が生じてきたときにどのように指導するかというスキルや方法論が求められ優先されてしまうことになり、結果として子どもたちの内的世界への理解が抜け落ちてしまうことによる2次的な障害が生じてしまう可能性がある。そこで本研究では小学校における学校生活において内的世界への理解をもった重要な他者としての学生支援員がアスペルガー障害のある子どもとの関係の形成による支援を行った。その支援を行うなかで生じてくる現実的な課題について検討しさらに、重要な他者との関係性と専門機関との連携の必要性について考察した。その結果、重要な他者としての具体的な対応のあり方と教師と支援員との連携を行う上での障害の理解に基づく支援方針の設定など専門機関との連携の必要性の根拠が示された。
- 2008-03-31
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