2次体の類数を計算するための補助プログラム
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概要
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REALQF5.UBは32bit機用UB*32.EXE上で,判別式が大きい実2次体の類数を計算することを目的とするプログラムである.EMSメモリが十分であれば判別式Dが14桁のあたりまで計算する.現在はversion3である.IMQF5.UBは虚2次体の類数を計算するプログラムで,同様に判別式が14桁のあたりまで計算できる.EMSメモリは不要である.REALQF5A.UBはREALQF5をEMSを使わずに実行できるようにかきかえたものである.判別式Dが10桁程度になるとL(1,(D/*))が小さいものしか計算できないが,その限界近くまではかなり快適に計算する.これらはいずれもUBASICに付属のREALQF.UB,IMQF.UBの,既約二次無理数を計算する部分を機械語におきかえたものである.この部分で32bit命令を使用しているため32bit機以外では使えないものとなった.PD54Vは,2⁴²程度の大きさの整数の最小素因数を高速に求めるためのアセンブラで書かれたCOM形式プログラムである.メモリの制約のため36*65536までではあるが,素数のデータを起動時に生成し,それらを用いて与えられた整数の最小素因数を計算する.素数データの生成にはEratosthenesの篩を用いる.QF54Vは,与えられた整数の与えられた範囲の約数を計算し,用意されたバッファ内に大きさの順に整列させる機能および,データを加工してEMSへ転送したり,EMS内のデータを検索する機能などをもつ機械語プログラムである.実2次体の類数計算では,まず既約2次無理数を求め,連分数展開で分類する.既約2次無理数の計算のために,前稿[2]のようなアルゴリズムの改善を行い,効果を確認できたが,既約2次無理数の計算に全面的に素因数分解を採用し,機械語化することにより,さらに2倍から3倍以上速度が向上した.これら機械語プログラムは,当初,実2次体の類数を計算する単一目的で作成したのであるが,他の用途にも使用できるよういくつか改善をほどこした.そのためのプログラムの与える情報や,各機能の動作について次節以下で詳しく述べることにする.虚2次体へ応用できたのもその改善の効果である.計算に要する時間は,PC-9801BA(40MHz)を使うと,虚2次体の場合,判別式の絶対値が2の40乗の付近で10分から26分(平均的なもので約15分),2の42乗の付近で30分から80分(約45分)である.実2次体では既約2次無理数を操作する分,やや多くかかるが,判別式が4倍になったときに時間が3倍程度という関係が成り立っている.
- 1995-03-27
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