カイ2乗分布,t分布およびF分布の歪度と尖度のもう一つの求め方
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概要
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確率分布の特徴の違いを表す歪度と尖度を求めるためには,高次の積率を求めなければならない。その積率を定義通りに得ようとすると,積分の困難さを伴うことが多い。そこで,積率母関数から微分で求める方法も提案されているが,積率母関数を求める積分そのものが困難な場合がある。そこで本稿の目的は,微積分を使用しないもう一つの方法を提案することにある。正規分布から導出されるカイ2乗分布やt分布,そしてF分布などの場合は,よく知られている正規分布の結果を定理として利用し,それら3つの分布の積率は工夫すれば,微積分を用いずに代数的手法で示せるからである。それをII以下で示すことにするが,Iにおいては,その後の展開のために必要とされる正規分布の積率が示される。
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