終末期における看護師の患者および家族とのコミュニケーションに関する文献検討
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概要
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積極的に終末期の患者・家族に関与できるためのコミュニケーションの実践と教育につながる看護の研究の課題を検討することを目的として,過去10年間の終末期における看護師のコミュニケーションに関する文献検討を行った。その結果以下のことが明らかになった。1. 終末期における看護師のコミュニケーションに関する原著34件を検討したところ,研究の内容は,コミュニケーションに対する患者・家族のニーズ,コミュニケーションに関する看護師の意識,コミュニケーションがもたらす効果,コミュニケーションにおける課題と困難性,コミュニケーションの向上などであった。2. 当該分野における課題は,理論を用いることにより,より焦点化した研究が行われること,看護師が終末期のコミュニケーションに対して感じている技術的な問題,時間的な問題,看護師の感情についての研究の蓄積,および研究の知見に基づいた教育方法の開発である。We reviewed the literature published in the past 10 years to examine issues of nursing research which lead to practices and education related to the skill of comrnunication for being actively involved in taking care for terminally ill patients and families. As a consequence, we confirmed the following: 1. We reviewed 34 original papers on nurses' communication during terminal care. The research contents consisted of the needs for communication of the patients and their families, nurses' awareness of communication, the effects of communication, issues and difficulties in comrnunication, and the improvement of communication. 2. The issues in this field of research were to conduct more focused studies through theoretical approach, to accumulate studies of what nurses feel about communication during terminal care in terms of skills, time, and emotions, and to develop educational methods based on the knowledge obtained through such studies.
- 2007-03-30
著者
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