保育における集団に対するシリーズ絵本の読み聞かせ -5歳児クラスでの『ねずみくんの絵本』の読み聞かせの事例からの分析-
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概要
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保育において日常的に行われているクラス集団に対する読み聞かせの意義を、シリーズ絵本の読み聞かせに着目して検討した。5歳児クラスでの担任保育者による読み聞かせを4ヶ月間記録し、その中からシリーズ絵本の読み聞かせを抽出した。その結果、『ねずみくん』シリーズの絵本2冊が2回ずつ読まれていた。場面の分析と共に、読み聞かせの背景にある保育活動を保育者への面接によって検討した。分析の結果は以下の3点にまとめられる。①初回の読み聞かせから発話数が多く、特に自己と関連させた発話が目立った。②子どもがイニシアティブを握って場面を展開させることが多く、特に2回目の読み聞かせで顕著だった。③『ねずみくん』シリーズが読まれる背景には、クラスに「ねずみ」をめぐる共通の体験があった。この体験を元に、子どもたちが『ねずみくん』の絵本 をより身近なものと捉え、自己を投影しながら積極的に場面に参加していることが考察された。
- 2003-03-31
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