合成された力学量からの特定の力情報の抽出 : 多重解像度解析を用いた走運動中の地面反力からの受動力情報の抽出
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概要
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人間の代表的な移動運動である走運動・歩行運動は,各骨格筋が発揮した力の反作用である地面反力によって遂行される。この地面反力で特に走運動中の力波形は,鋭いピークをもつ成分(受動力)と比較的ゆるやかな立ち上がりを見せる成分が重畳しており,前者は身体への衝撃力として着目されてきた。本研究は,多重解像度解析を用いて地面反力から受動力が抽出できるかを検討した。その際,異なるピーク値をもつ地面反力で検討するため,それが一連の動きの中で変化するハードル走の踏切と踏切一歩前の鉛直方向地面反力を分析対象とした。その結果,地面反力波形を原点に対して点対称に変換した波形を,原波形の前に接続した新たな地面反力波形を用いることによって,鋭いピークの大小に関わらず受動力の抽出が可能となった。この抽出の信頼性は,時間軸上で2つの力成分が比較的明確に分かれる左右方向の地面反力波形の分析により確認された。
- 北海道大学大学院教育学研究院の論文
- 2008-12-18
北海道大学大学院教育学研究院 | 論文
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