理解社会学のコンプレメンタリズム(試論) : マックス・ヴェーバー解釈のメタファー論的考察
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概要
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本稿は、ヴェーバー研究の非神話化と『経済と社会』再構成を巡りシュルフターと折原との間で交わされている論争(単頭か双頭か)に直接立ち入るものではない。本稿の目的は差し当たり、「頭」(カプト)が人格性(ペルソーナ)の謂いであることを踏まえ、人格性・非人格性を巡る私のメタファー研究史に基づき、『理解社会学』への試論的アプローチを展開することである。第一に、《何》が《誰》のこととして指示的に言明されているか、《何処から》と《彼処へ》の位相が切り結ばれて、その結果《どの様な》意味変換が生じ(或いは期待され)、それも《如何なる目的で》為された諒解的「言語事件」であるか、「宗教社会学的言論」の土俵が場所論的に確かめられる。最重要課題は、人格存在の実体化と非実体化の諸様相を構造に尋ね、解釈されて有る行為世界の状況に見極めること、社会的人格と内奥的人格のコンフリクトに陥った現存在をその始原状況に差し戻し、理念による転轍作用の成否を東西に割かれた状況の対称面に問い質すこと。怪しげな実体世界のイメージを創造的に解体し、同時に可能な限り「終わり」の目線(=無限遠点)から見直し、メタファー論を手掛かりにして史的理念型を再構築することである。第二に、転轍手メタファー(=転喩)を導入する『世界宗教の経済倫理』の真意を探り、西欧のピューリタン世界に固有な「史的[存在]の理念型」に非西欧的な「創造的無の理念型」を対置させ、反対座標の理念系から作られる世界イメージに対応するもの(=ポジティブに対してネガティブイメージ)で整合性をチェックする。第三に、理解社会学のカテゴリー分析を元に解釈学的モデルを探り、理解社会学のシンプルメンタリズム(自己準拠的理念型の単一体構成主義)か或いは行動主義かの二者択一を批判的に吟味し、これを二重規範としない為にも、西洋的モデルに偏重した理解社会学にコンプレメンタリズム(東西文化の共鳴体に準拠する「相補説」)が必要とされる理由を開示する。
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