ゴンザのアクセント・私考
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概要
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薩摩漂流民ゴンザの方言アクセントがどのようなものであったかについては、本誌13・14号において坂口至氏が詳しく論じられた。実に丁寧な論考で。西南日本諸方言のアクセントに関心を持つ筆者にとっても、恩恵を蒙るところが多かった。しかしながら、氏の行論の基礎となっている考え方のいくつかについては、西南日本諸方言の性格ならびに古代日本語のそれとの関わりにおいて問題とすべき点が有り、そのままに認めることはできない。それはまた、氏の結論の行方にも関わりを持つことがらであろうが、より広くは、日本語の音節構造(文節単位)をめぐる研究と深い関わりを持つものである。ここに続貂を成して氏の論考に付す所以は、ひとえに、それらのことを日本語研究上の重要案件と見る点に有る。聞けば、氏御自身もそれらのことについて<追考>をもする考えとのこと。私考の、それとあい照らして聊か研究に資する点有れば、幸いである。なお、紙幅の関係で、今回は筆者の考え方のあらまし・結論とその拠りどころ=資料分析の結果=を示すにとどめ、詳細は次回「―私考 続」によって明らかにしたいと思う。
- 1985-02-25
論文 | ランダム
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