コ-ンスタ-チ製造工業における副産物「コ-ンスティ-プリカ-」の高度利用に関する研究-2-コ-ンスティ-プリカ-培地における乳酸資化性酵母の培養条件の検討
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概要
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S. cerevisiae IAM 4125のコーンスティープリカー培地，乳酸合成培地及び乳酸＋グルコース混合培地におけるフラスコ培養条件とジャーファーメンターの通気攪拌培発条件を検討した。（1） コーンスティープリカー濃度の高い培地では，酵母培養の誘導期は長くなる。従って酵母培養としてコーンスティープリカー濃度は6～7％が最適であった。（2） ジャーファーメンターのKdを測定したところ，Kdは主に回転数で支配され好気培養では攪拌が重要な因子と判明した。（3） コーンスティープリカー培地でのS. cerevisiae IAM 4125の培養は通気攪拌条件としてKdを 2.0×10-5 以上とする必要が認められた。従って用いたジャーファーメンターでの酵母培養は回転数300r.p.m，通気量15l/min が最適と計算された。更にKdを高めた通気攪拌条件で酵母を培発しても菌体の増加はなかった。（4） 乳酸＋グルコトース合成培地において，基質の分解順序は，グルコース次に乳酸となる資化性パターンとなった。（5） 乳酸合成培地とコーンスティープリカー培地における酵母培養パターンはよく似ている。しかし乳酸培地では，乳酸資化にやや長い誘導期が見られ，培養終了時点に達しても残存乳酸が少し高い傾向を示した。（6） コーンスティープリカー培地，乳酸合成培地及び乳酸＋グルコース混合培地におけるS. cerevisiae IAM 4125の総括生育速度（µ）はそれぞれ，0.231hr-1，0.139hr-1，及び0.231hr-1＋0.107hr-1であった。（7） グルコース培地でのµの0.35～0.37h-1と比較すると乳酸＋グルコース培地のグルコースのµの0.231hr-1はかなり低く，共存している乳酸が影響したと考えられる。In the provious paper, we dealt with a selection of yeast well-grown in CSL and Saccharomyces cerevisiae IAM 4125 was adopted because of an excellent consumption of lactic acid and a good smell as fodder for animal. In this paper, we studied the cultural conditions of S. cerevisiae IAM 4125 using a jarfermentor （30l）on the three media ; CSL, lactic acid and lactic-glucose medium. The results obtained are summarized as follws : 1. The optimum consentration of CSL for the yeast culture was 6-7%. 2. Oxygen transfer rate coefficient （Kd） of the jarfermentor was mainly decided by agitation and minorly by aeration. 3. The optimum Kd for the yeast culture with the jarfermentor was 2.0×10-5g-mol O2/atom, min, ml, and this value was obtained at an agitation of 300 r.p.m and an aeration rate of 1/min. 4. Yield of the yeast did not increased in the higher Kd condition. 5. CSL medium is better than the lactic acid medium for lactic acid consumption by the yeast. 6. Specific growth rate（µ） of the yeast on the three media （CSL, lactic acid and lactic acid-glucose） were 0.231h-1, 0.139h-1, and 0.107h-1+0.231h-1, respectively.
- 三重大学農学部の論文