視覚的短期記憶の容量とその能動的側面について : 顔と幾何学図形を材料にして
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概要
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筆者らは先に認知機能の変容の研究の重要性を指摘し、変容過程の正確な評価を行うための道具の開発を開始したことを報告した(御領、鈴木他、2002)。筆者らに残された課題として、プランニング等の高次機能と言語を媒介としない画像記憶の特性、特にその能動的な側面をも含めた特性を測定する適切な方法の開発がある。本稿では後者の問題に関する試みについて報告する。できる限り言語系が介在しない状態での画像の短期記憶容量と、画像の能動的な心的操作に関わる能力とを測定する試みである。筆者らは認知機能の個人差を、応用的研究のみならず、認知過程の基礎的研究においても説明すべき重要な変動因であると考えているので、今回の場合も個人差の測定に重点を置く。結果として本稿においてはいまだ実用的な検査の作成には至っていないが、画像の短期記憶における能動的側面と記憶容量に関して、いくつかの貴重な知見を得たので報告する。
- 千葉大学文学部の論文
- 2005-03-31
著者
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