社会科カリキュラムにおける歴史領域の小・中・高一貫性 : オハイオ州の社会科スタンダードを事例として
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概要
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本研究の目的は,オハイオ州の社会科スタンダードの分析を通して,小・中・高カリキュラム全体における歴史教育の位置と機能を解明することにある。オハイオ州の社会科では,空間と時間を軸に学習対象を拡大し,最終的に市民としての実践的な資質を育成するようにシークエンスが設定されている。全学年を貫くスコープは,「歴史」「社会の人々」「地理」「経済」「政治」「市民の権利と責任」「社会科技能と方法」である。本研究では,このうちの「歴史」領域について分析し,以下のような示唆を得た。(1) 歴史の学習を,総合的に社会を研究するための一領域として位置づけることで,小・中・高全学年を通じたプログラムを形成することができる。(2) そのプログラムを,学年(学校)段階の上昇にしたがって,①歴史を読み解く視点の学習→②現代社会の成立過程の学習→③今後に向けた歴史とのかかわり方の学習へと発展的に構成することで,過去・現在・未来を関連づけて思考する力の育成を促すことができる。
- 弘前大学教育学部の論文
- 2007-10-01
弘前大学教育学部 | 論文
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