長崎及び佐世保地区の児童のpolio中和抗体保有状況並びに1961年の分離virusの型別
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概要
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1961年6月採用した長崎及び佐世保市内の幼稚園児及び小学児童791名の血清についてpolio中和抗体の分布を調査し,長崎市では地区によって各型抗体の獲得状態に著明な差が認められたが,佐世保市ではこのような地域差を認めなかった.長崎市でpolio中和抗体獲得の最も低い幼稚園児60名,小学児童60名,合計120名についてSabin型弱毒polio生ワクチンの服用前及び50日後の中和抗体を同一人について比較し,I型及びIII型抗体獲得よりII型抗体のそれが優勢であることが判かった. Polio中和抗体を証明しなかった生後2乃至7ケ月の乳幼児18名に弱毒生ワクチンを服用せしめ,35日後に中和抗体を測定したところ,なお18名中11名は抗体を保有していなかったが,6ケ月後の検査では殆んどすべての幼児が2種以上の抗体を保有していて,僅かに2名が抗体を有していなかった.そして抗体獲得は幼稚園児及び小学児童の場合と同じくII型が優勢であった.1961年7月以前まで長崎県下でpolio患児が散発し,そのうち教室へ送付をうけた検体からI型virus 5株,III型virus4株を分離したが,後者は離島に発生した患者から分離されたものであった.また,1961年8月6日発熟し,一時的下肢脱力症を伴なった1熱性疾患児の糞便から一定のMS細胞変性virusを分離し,未だ確実な同定には至っていないが,この種のvirusの侵淫を調査し,病原的意義の検討が必要と思われた.擱筆に当り恩師登倉教授の御鞭達と御校閲に深謝し,また実験に協力した山口泰世嬢に謝意を表します。Neutralizing antibodies against polioviruses of 471 sera collected from children from 5 to 8 years of age, were examined in Nagasaki city in June 1961, and incidence was found at 71.5% in type I, at 55.7% and 64.4% in type II and III on the average, showi
- 1962-06-23
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