長崎県長手,鐙瀬両部落におけるバンクロクト糸状虫症の疫学的研究,特に伝搬蚊との関係について. : 1.糸状虫症の浸淫状況推移に関する考察.
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概要
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糸状虫症感染の強さの経時的,疫学的変化を解析するために,三角図表法を適用した.てれは,正三角形内の一点から各辺に下した三垂線の和が一定であると云う特性を基礎としたもので,ある集団において,仔虫(M)及び症状(S)が存在する(+)か,しない(-)かの組合せから得られる三つの症状区分,即ちM(+)S(-), M(+)S(+),及びM(-)S(+),の各々に属する人員の全感染者に対する百分率を三垂線の長さとすると,その集団の,三区分に属する人員の割合は一つの点として与えられる.糸状虫症罹感者の個人における臨床症状の発現並びに経過の過程から,一つの集団のとる過程を推定すると, M(+)S(-), M(+)S(+),又はM(-)S(+)の何れかの百分率が高いことは,現在,昔,又は更に昔に,活発な糸状虫症の感染が起りつゝあり或るいは起っていた事を示すものと考えられ,又,もし糸状虫症の感染が一定の強さで一集団に継続的に起っていたならば,上記三区分の百分率組成は或る平衡状態に達するものと考えられる.平衡状態,即ち高度に安定した浸淫状況の例を奄美大島(林, 1969)のそれに求め,それを仮に標準として選び(第2図のA点),我々の研究室で調査した長崎県下の数集団について求められた諸点との比較を行なった.浸淫度三角形内の点の位置と標準のA点との比較から,長崎県下の糸状虫浸淫地方を全体としてみると,ずっと昔には本症の感染は非常に激しかったが,昔,即ち第二次世界大戦中には多少不活発となり,大戦後は再び激しくなったと考えられる.しかし,県下にも西彼杵半島(大島,1955)や長手部落(現在調査中)のように.かなり高い浸淫状況を示し,しかも,かなり安定した所もあるてとがわかる.To analyze the eqidemiological changes in the intensity of filariasis infection, the triangular graph method was used and found to be as useful as and simpler than the methods having been reported by other authors. This is based on the property of equilat
- 1963-09-23
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