難聴児童に対する算数文章題の指導に関する研究 : 「問題づくり」を用いた減法問題の指導について <原著論文>
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
これまで聴覚障害児の算数学習において、計算はできるが文章題の理解が困難であることがたびたび指摘されてきた。そしてその状況は小学部だけでなくそれ以降の学部においても見られることが指摘されている。そうした状況の改善のためにこれまでいくつかの方法が紹介されているが、そこに関係する要因が複雑であり、必ずしも解決の手だてが聴覚障害児教育において十分に確立されているわけではない。本研究では、文章題に関する理解が困難な1名の難聴児童を対象として、文章題に対する動機付けを高める手段として「問題づくり」の手法を用い、減法の文章題中の数量関係の把捉を視覚的な手がかりを用いながら行うとともに、数的な処理の意識化ができるようにすることを目的に個別に指導を行った。その結果、指導後において解答の立式だけでなく、数量構造の把捉も可能となり、今後の文章題指導の手がかりが示唆された。
- 広島大学大学院教育学研究科附属障害児教育実践センターの論文
広島大学大学院教育学研究科附属障害児教育実践センター | 論文
- 聴覚障害幼児に対する文字の指導に関する研究(2) : ろう学校教育相談部・幼稚部を対象とした2003年度調査を通して
- アメリカ合衆国コロラド州における障害児の判定と指導計画の作成 : 言語障害児・LD児に焦点をあてて
- 視覚障害幼児の仲間入り行動で用いたストラテジーについて : 2例の統合保育場面における盲児の観察から
- 全国盲学校単一弱視生徒の視覚の精度について
- 「生きる力を育む生活単元学習の充実」 : ご飯の炊き方, カレー作りを単元とした授業をもとにして