Hg2+存在下におけるHg2+耐性菌の挙動
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概要
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Hg2+によって細菌の受ける影響を調べるため下水から分離したHg2+耐性能の高いPseudomonas(No.10&19)を用いて増殖に対する熱力学的解析と形態学的観察を行なった。その結果、12.5μg/mℓのHg2+存在下での増殖はHg2+が存在しない場合に比べて誘導期が短縮された。この時の増殖に要する活性化エネルギーは、No.10株が2.5Kcal、No.19株が5.0Kcalと両菌株とも最低となった。一方、形態学的には、Hg2+(12.5μg/mℓ)存在下で、本来の形態と運動性を保持するが、逆にHg2+が存在しないと変異しやすくなり、細胞が伸長することが判った。これは細胞壁や隔壁の生合成が阻害されるために起るものと推察された。以上の結果から、今回分離したMIC100の高い耐性能を有するHg2+耐性菌にとってHg2+は増殖を促進させると共に細胞を安定な状態に保持する効果をもつことが示唆された。Thermodynamical and morphological studies were conducted to know the effect of various conc. of Hg2+ on high Hg2+ tolerant Pseudomonas strains (No. 10 & 19) isolated from sewage. In the thermodynamical studies, the lag phase was shortened and the minimum activation energy for growth of these strains (No. 10 & 19) was recognized under 12.5 μg/ml Hg2+ conc.: 2.5 Kcal/mol and 5.0 Kcal/mol respectively. On the other hand, morphological studies revealed that the native cell maintained the shape when Hg2+. conc. was 12.5 μg/ml but in the absence of Hg2+ it was observed to abnormal long shape. The result suggested that 12.5 μg/ml Hg2+ conc. was required for the growth and maintenance of native cell in high Hg2+ tolerant Pseudomonas.
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