53.東京大学構内深井戸の水位変化 : 1968年末まで
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概要
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東京大学構内にある深井戸の,その後の水位変化について報告する.1968年末における水位は,東京湾中等潮位以下33.5mまでにも達した.1932年の観測開始当初からすると実に36.6mも低下したことになる.このような驚くべき程の地下水位の低下は,人為的な地下水汲み上げによる結果と考えられ,その影響はかなり広範囲にわたつているものと思われる.最近4年間における深井戸の水位の低下速度は,それ以前に比較すれば半減し,次第に小さくなつてきた.しかし,まだ1年につき約1mの低下を示している.東京の江東地区にある100m以下の浅井戸,ならびに近辺の井戸の水位変化と比較し,その差異と類似性を示す.それはまた地域的な地下水利用の特徴を表わしている.地下水位の低下が重視されるのは,われわれの日常生活に密接な関係を持つからであり,特に地盤沈下といつた災害問題と関連してくるからである.東京の軟弱地盤地域の沈下の様子を長年にわたつて見ると,深井戸の水位変化とある相関を持つていることが分る.この相関を最近の10年間について見ると,かなり簡単な関係式で表現することが出来た.そして間接的にではあるが深井戸の水位変化から見ても地盤沈下問題については,依然として楽観を許さないし,その対策がもつと積極的に進められなければならないことを指摘した.|Measurements of the ground water level of a deep well in the University of Tokyo have been made since 1932. The depth of this well is about 380 meters and the pipe head of the well is 15 meters higher than the mean sea level of Tokyo Bay.
- 1969-12-20
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