9. Crustal Deformations in Miyake-sima Island that Accompanied the Volcanic Activities in 1940
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概要
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昭和15年7月三宅島の噴火の生じた翌年の1月~2月に全島の三角點について三角測量が行はれ,其の結果を大正元年に行はれた結果と比較する事により,各三角點の移動が明らかにせられた.これらの移動は大部分噴火に伴さ地形變動によつて生じたものと考へ得るのであるが,第1圖に見るごとく各三角點の水平移動を示す矢印(破線)が第2囘目の測量に於て不動と假定した三角點富賀山に向つて集まるごとき傾向が目立つて見られる.殊にこの傾向は富賀山の近くにある數個の三角點について顯著である.此等數個の三角點は噴火地帯からは最も遠く距つて居るのであるから其等の水平移動量は元來ならば零でるあべきであるが,見掛け上移動を行つたやうに見えろのは第1に島全體として長年の間に收縮するごとき運動が行はれて居た事に原因するもの,第2には,三角再測を行つて新舊二つの地圖を重ね合すにあたり,富賀山-小松原の方位を不動と假定したのであるが實際には此の假定が誤りであつた事に原因するもの,この二つの理由に基くものと考へ,富賀山の近くにある數個の三角點の水平移動量がなるべく零に近くなるやうに長さ及び廻轉の補正をいれるべき係數dl/l,及びdθを求め之によつて測量から得られた移動量に補正を加へ斯くて得られた水平移動量について坪井の方法にしたがつてstrain componentを計算して地形變動の有様をしらべた.計算の結果極めて大きな地形變動の生じたのは火口列を生じた山の北東部に限られてゐる事を知り得た.max'mum d.latationの値は13×10^<-4>,max mumshearは10×10^<-4>,となり丹後,北伊豆地震によつて生じた地形變動の値よりも大である.變形楕圓體の二つの主軸が共に伸張した地域は火山活動の行はれた北東山腹及び中央火口の附近及び噴火後地震の發生した島の北西部とに限られて居る事が明らかにせられたのであるが之は何等か物理的意味を持つものであるかも知れない.
- 東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,Earthquake Research Instituteの論文
- 1942-03-30
東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,Earthquake Research Institute | 論文
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