35. Theory of the Aseismic Properties of the Brace Strut (Sudikai) in a Japanese-style Building.Part II
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概要
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數個の張間のある1階建や無限數の張間のある建物に筋違があるときの耐震性を前囘の報告で述べたが,今囘は建物に部分的の筋違,即ち極端にいへば方杖のある場合のそれをしらべた.研究の結果によれば部分的筋違は餘り効果がない事がわかつた.筋違の下端が床又は地面まで來てをるものがよいのである.部分的方杖をつける事は,その方杖から下に當る柱の部分を高さとする筋違無しの柱がある構造(床の剛たる)と同じになるからである.茲に注意すべき事は,筋違の下端が地面層來てをれば最も理想的であるとはいへ,たとヘ方杖型であつてもそれに幾分かの傾斜がありさへすれば,筋違がなくて床が極端に剛い場合の振動數より高い振動數を持つやうになるのである.尚,この研究中には第1報で述べなかつた事柄を附加へてあるがその中でも,張間の狹い構造に限り筋違の剛度を少しく增すと筋違の剛度が無限に大きくなつたのと同じ効果のあるといふ事などは特記すべき點である.
- 1939-09-20