58.車輛,航空機用加速度計の製作
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概要
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關東地震以來地殻發動に關する測量及び研究が頻りに行はれた結果,土地の伸縮の不斷觀測の必要が切實に感ぜちるゝに到つたのである.此の要求に應じ,昭和6年當研究所の駒場支所の設立さるゝに當つて,土地の伸縮の不斷觀測が計畫されたのであるが,最近に到つて正規觀測が始められた.茲に述べたものは即ち其の觀測に用ひらるゝ装置であつて著者の考案に成るものである.觀測方法の原理は,地中に埋設した2箇の混凝土塊の間隔を,共れと略同長なる石英管製標尺と比較し,其の較差變化を光挺を用ひて擴大自記するに在る,装置は凡て温度の變化其他の影響を輕減する爲に第1圖に示す如き塹壕内に設置された.器械の構造は第2圖~第5圖に示した通りである.石英管製標尺は屈曲を防ぐ爲に鐵樋中の水面に浮游せしめてある.第7圖は此の装置にて得られたる記象である.器械の感度は,若し地震後に普通に見受けらるゝ程度の地殻變動が生じたならば約25糎の偏れを記録する様になつてゐる.本文は尚鐵樋中の水面の變化,氣温の變化,外氣壓の變化等が觀測値に及ぼす可き影響に就ても論じてある.
- 東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所の論文
- 1937-12-20
東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所 | 論文
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