The M2 Seismic Waves
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概要
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彙報第13號第2冊に於て,地表層がある場合の上下層の彈性が著しく異なる場合のRayleigh波に二種類あることを指摘しておいたが,上下層の憚性比がそれ程違はね場合にも二種類あるかどうかを吟味して見たのである.しかし實際の場合に最も近いものを見る爲に,(i)ρ'/ρ=1.14,μ'/μ=1.65,λ=μ,λ'=μ',(ii)ρ'/ρ=1.μ'/μ=2,λ=μ,λ'/μ'といふ二つの場合を取つて見た.之等が非常に大切な事は既に我々が研究しておいた所である.この研究の結果,普通のRayleigh波以外にも比較的短波長のものに別個のRavleigh波が存在し,且つ之は地表層の下面に振動勢力がよく集中してゐることがわかるのである.之をM2波と名づけ,地表では上下動の割合に水平動が非常に小さい.その中でも波長によつて群速度が普通のRayleigh波の最高群速度よりも強いものと,それよりも遅いものとの二種があり,前者をM2波,後者をM2'波として見た.而してM2'波の方がM2波よりも地表の振幅が大きくなる傾向がある.M2波はM2'波よりも地中深く勢力が分布されてゐるから,振幅も小さくなる譯である.
- 東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所の論文
- 1935-09-30
東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所 | 論文
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