Relative Gravity Determination by means of Short Wireless Wave Communication
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概要
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從来專ら行はれた重力比較測定法は要するにfield stationに於て重力振子の振動週期をクロノメーターによつて測定するのであつたが,之の方法は測定の精度に於ても亦,測定に必要な時間に於ても種々不満足な點が存する.クロノメーターの代りにbase stationに於て振動する今一個の自由振子を以て置き換へやうとするのが本論文の眼目である.即ちbase station及びfield stationに於て同時に振動せる二個の自由振子の振動週期を比較することが必要であるが.之には短波長電波送信法を利用して満足すべき結果を得た.base stationには發信機があり,之は一個の光電管及びThyratronの働きによつて自由振子の振動に從つて約毎秒2回のsignalをtime lagなしに發信する.field stationには第二の自由振子,受信機及び寫眞装置があり,第7,8,9圖に示す様な記録をうる.この様な記録を連讀一時間取ることによつて,充分正確に二つの振子の週期を比較することが出来る.故に先づ二つの振子を共にbase stationに於て振動せしめてその週期を比較し,次に一つを測定せんとする地點に運搬してその振動週期を比較すればこの二囘の比較によつて二地點に於ける重力の差を知ることが出来る.今回の測定には本郷にある地震研究所をbase stationに撰びその點に於ける重力の値を979.801とし,三鷹(東京天文臺)及び筑波(地震研究所筑波山支所)の重力を上述の方法によつて測定し,Table VIに示す如き結果を得た.
- 東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所の論文
- 1934-03-15
東京帝国大学地震研究所,Earthquake Research Institute, Tokyo Imperial University,地震研究所 | 論文
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