Orbicular Rock from Asahi-dake, Yamagata Prefecture
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概要
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山形・新潟県境の大朝日岳,西朝日岳,袖朝日岳などによつて囲まれた荒川の奥地には,石英閃緑岩を母体として,球状岩が産する.それは袖朝日岳東腹の大きな断崖上に露出するものであり,今日では,その断崖を登ることはできないが,そこから転落したものが,荒川最上流の河床に数多く見出される.球状岩は,母体をなす石英閃緑岩とその中に密集する大小の球状体からなり,これらの球状体は,優白色長石質の核とこれをとり巻く優白色および暗色の交互帯とに区別できるばかりでなく,いずれの球状体にも,放射状構造が認められる.この場合,優白色部は,石英,中性長石,曹灰長石,黒雲母,燐灰石,磁鉄鉱,ジルコン,榍石,白チタソ石,緑簾石および方解石を含み,黒雲母が多量になると,暗色部へ変つて行く,ただし,球状体には,その縁の部分でも,母体に多い角閃石を殆んど,あるいは全然含有しない.化学的に見ると,球状体の核も,そのまわりの交互帯も,Si02の割合に比し,Al203が異常的に多く,これが元来岩漿から導かれたものでなく,堆積岩の花嵩岩化作用によつて生じた片麻岩に該当することを示し,核は交互帯よりも酸性である.球状体の生成については,花崗岩漿に落ち込んだ堆積岩の岩片が,周囲から岩漿の影響を受けて内容に変化を起し,最後に前記のような化学成分を有する球状体化したものと思われる.またその際,球状体の内部から外側へと一部混合物質の移動,滲透が起り,交互帯が核のまわりに生じるようになつたと見做され,放射状構造も,このとき作られたものと考えられる.
- 1962-11-30
論文 | ランダム
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