16. Effect of Thermal History on Viscosity of Oosima-Zavas. : Elastic and Viscous Properties of Volcanic Rocks. : Part 4.
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概要
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前報では熔岩試料の温度を徐々に階段的に変えて実験していた.しかしその実験により,熔岩の粘性には加熱により増加する傾向があることが判つたので,試料の加熱速度を系統的に変えて実験した.これによつ判明した粘性の熱履歴の性質は次の通りである.(第2-3図).(1)速かに高温に至らせれば粘性はより小となる.(2)試料が琉璃を多く含む程粘性は小さい.(3)一定温度下では粘性は時間と共に増す.熔岩中にある過冷却非晶質部分が加熱により更に晶出することがこの熱履歴の主因であると考えると実験事実をよく説明出来る.この考えで実験結果を整理して,この再晶出の速度は温度が高いほど大きいことを示した.(第5図)実験によつてこのような晶出に伴う粘性の変化の性質を知れば,その熔岩が自然で冷えて来た途中での粘性をも或程度推定出来る.但し冷却速度をも知らなければならない.大島熔岩流について計算した1例(第8-9図)を示す.一言にしていえば,熔岩の粘性は温度のみの凾数ではなく,本質的に過渡現象として考察されねばならない.
- 1954-08-05
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