中世末期日本語の~タにおける主格名詞の制限について : 終止法で状態を表している場合を中心に
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概要
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中世末期日本語では、終止法で状態を表している~タがある。従来の研究では、このような~タの主格名刺に関して有情物の例があるということは、事実上、指摘されているが、有情物の例に限定されているか否かという観点からの言及は曖昧なままであった。そこで、本稿では、この問題に明示的な結論を出すために、終止法で状態を表している~タに関して、格助詞「ガ」で表示されている主格名刺が、有情物か非情物かを調査した。また、同一資料中の~テイル・~テオルにも同様の調査を行った。本稿の調査から、終止法で状態を表している~タの主格名詞には非情物の例もあることがわかり、また、~テイル・~テオルの主格名詞には非情物の例がないことが確認できた。このことから、主格名詞の有情物/非情物に関する分布は、終止法で状態を表している~タと、~テイル・~テオルとで明確に異なっているといえる。
- 2002-08-31
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