セシリー・マクワース「若きマラルメ」(2)(翻訳)
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概要
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本論はCecily Mackworth, English Interludes, London and Boston,Routledge & Kegan Paul, 1974 の第2章The Young Mallarmé のうち、ASmell of Cooking という表題の小見出しのついた箇所の約半分の翻訳である。この箇所は、前回の The French Square に直接つながる部分である。紙幅の都合でこの長い箇所を2回に分けて掲載していただくことになる。 ここでは、マラルメの恋愛、ロンドンでの生活における詳細、そしてその中から生まれた詩篇について明らかにされる。詩人の生活実態を知るには貴重な情報であろう。その役に立たないものへの興味などはとりわけ興味深い。また、英訳の一つの大きな傾向も明らかになる。翻訳論的見地から言うと、英語圏の翻訳は、われわれの親しんでいる直訳主義をとらず、内容のエッセンスを伝えることに主眼が置かれるようだ。それは今回掲載の夥しい数の書簡からの引用において顕著である。そこから、多少の誤解、誤訳も生まれる余地もあるように思われるが、ともあれ、書簡を駆使した一つの「評伝」の見事な成果の一端が読み取れよう。 今回訳出するに当たっては、あたうる限り元の書簡の出典を調べて注記したが、なお不明な箇所に関しては読者諸賢の教えを請いたい。
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