日本人における血清脂質の加齢性変化
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概要
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原著高脂血症における加齢の病態生理学的役割を明らかにする目的で、①加齢と高脂血症の関係、②加齢と虚血性心疾患死の関係、の2点について、「第5次循環器疾患基礎調査(厚生労働省)」、「平成15年度国民健康・栄養調査(厚生労働省)」、「人口動態統計報告(厚生労働省)」を資料として解析した。その結果、加齢による変化の特徴として、1)女性は50歳代より高LDLコレステロール血症を呈し、閉経に伴うエストロゲン活性の低下が原因であると思われた。2)50歳代以上の女性における高LDLコレステロール血症の持続が、高齢者女性における虚血性心疾患死の頻度を増加させている可能性が考えられた。3)男女共に70歳代より、血清トリグリセリド値は低下するが、摂取エネルギー量の不足はなく、加齢現象と考えることも出来る。We analyzed the relationship between aging and hyperlipidemia as well as ischemic heart disease mortality. Our data were culled from the 5th Basic Survey of Cardiovascular Diseases, published by the Ministry of Health, Labor and Welfare of Japan, the 2003 National Health and Nutrition Survey in Japan, and the 2004 Basic Survey of Cardiovascular Disease Vital Statistic of Japan. Our analysis revealed the following three findings: (1) Hyper-LDL- cholesterolemia begins to appear in women over 50, probably due to their reduced estrogen levels following menopause. (2) This increase in LDL levels in women over 50 correlated with their increased mortality due to ischemic heart disease. (3) Serum triglyceride levels were reduced in both 70 year old men and women; since this decrease could not be attributed to reduced energy intake, it may be a reflection of the aging process itself.
- 共立薬科大学の論文
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