企業の社会性とCSP-CFP関係 : ニューラルネットワーク・モデルを用いて
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概要
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商学部創立50周年記念 = Commemorating the fiftieth anniversary of the faculty十川廣國教授退任記念号 = In honour of Professor Hirokuni Sogawa50周年記念論文・退任記念論文CSR が注目される近年,企業にとっての社会との接点,社会的責任,社会性の重要性は益々注目されるようになってきている。以前のようにその重要性を否定する議論はほとんど見られなくなってきたが,実際に社会性を重視する経営を行なうと企業にどのような影響が生まれるのか,もっとはっきりいえば,社会性は本当に企業にとってプラスなのか否か,というCSP‒CFP関係(corporate social performance vs. corporate fi nancial performance)に関しては,特に日本において実証研究が不足している。社会性が短期的な収益性・中長期的な成長性に対して,超長期的,という性質を持っているが故,データを収集することは困難を極める。また実証研究を如何に行なうかという手法上の問題も存在する。すなわち,一般によく使われる相関分析,回帰分析,各種多変量解析,更に近年注目を浴びる共分散構造分析を含めても,皆,線型性の仮定が大きなウエイトを占めている。CSP とCFPに線型関係が存在すればそれらの分析は有効であるが,現在のところその保証はない。 筆者は企業にとっての社会性の重要性に着目し,様々なデータを分析し,その結果を公表してきた(拙稿[1994],[1995英文],[1996a],[2000],[2005])。本稿ではそれらを概括し,線型性の問題に対処するため,非線型性を扱えるニューラルネットワーク・モデルを用いてCSP‒CFP関係を考察する。そしてそのプラスの関係とウエイトの大きさを検証する。尚,本稿は十川廣國大会委員長の下,2006年9月6日~9日に慶應義塾大学三田キャンパスにて行なわれた日本経営学会第80回大会の統一論題として筆者が報告した内容の原稿をベースに加筆修正したものである。
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