産地市場型産業発展とその変化 - 中国紹興・紡織産業の事例 -
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概要
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唐木圀和教授退任記念号 中国経済特集中国浙江省の紹興にはアジア最大といわれる繊維産地が形成されている。これは①紹興の繊維産業の歴史のうえに,②需要の急拡大に対して計画統制の弱かった合繊織布に対する農村・農民の参入,③原糸需要に対応する国家投資による浙江化繊聯合の設立,④自然発生的に形成された流通市場のポテンシャルに注目した紹興県政府による軽紡城設立,⑤織布部門への農村政府の出資,生産力形成競争,⑥競争を媒介とした,軽紡城の需要搬入,情報伝播機能,⑦素材供給から織布,染色(およびアパレル)に至る繊維産業に加え,設備供給をも含む域内産業チェーンの形成,⑧華東地域を中心とする膨大なアパレル用途の需要の存在といった諸要素から実現したものと考えることができる。1990年代末~2000年頃を境に,市場環境の変化に伴い,軽紡城の機能に質的変化が生じているが,地域産業集積は,規模の経済性,範囲の経済性,動態的有益性を発揮することにより,規模拡大を続けている。
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慶應義塾大学出版会 | 論文
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