産後の身体活動と精神的健康度の関連 : 初産婦と経産婦の比較
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概要
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本研究の目的は,産褥婦における身体活動と精神的健康の実態を把握し,その関連を検討することであった。産後1ヵ月の褥婦641名を対象に,属性,生活環境,身体活動,健康状況,精神的健康4指標の統計学的検討を行い,初産婦と経産婦を比較した。次に精神健康の4指標(抑うつ,不安,意欲低下,焦燥感)を従属変数に,属性,生活環境及び身体活動に関する項目の数値を独立変数として投入するステップワイズ法による重回帰分析を行った。その結果,初産婦は身体活動が不活発で「疲労感」「関節痛」「耳鳴り」などの症状が高率で「不安」が強かった。経産婦では「体重増加」が多く,「焦燥感」が強かった。身体活動と精神的健康の関連では,「立位での掃除」「ストレッチ」「10分以内の所への移動は歩く」「積極的に体を動かす」を行う者で精神的健康度が良好であった。以上より褥婦においても適度な身体活動が心身の健康に寄与することが示唆された。
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