GISとAHPを用いた間伐優先度の決定方法
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概要
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本研究では森林管理者の意向と間伐予算を考慮して人工林の中から間伐林分を抽出する手法を提案した。対象森林は山梨県早川町内にある個人有林の針葉樹人工林小班とした。まず,GISを用いて各小班の地位指数を推定した。次に,各小班の平均樹高,本数密度,幹材積,収量比数を推定した。そして,GISを用いて人工林小班の中から間伐候補となる小班を抽出した。階層分析法(AHP)を用いて森林管理者の意向調査結果から小班の間伐優先度を判別した。さらに,各小班の属性を基に,各小班を間伐するために必要な費用を算出した。最後に,間伐予算を満たすように優先度が高い小班から順に今後5年間で間伐する小班を抽出した。AHPにより複数の属性を考慮して間伐林分を選択しなければならない森林管理者の意向を反映させ,間伐候補となる林分に優先度をつけることができた。GISによりいくつかの属性値から間伐候補を絞り込み,森林管理者の意向を沿った複数の属性を用いて林分を抽出できた。
- 森林計画学会の論文
- 2013-02-28
著者
-
龍原 哲
東京大学大学院農学生命科学研究科
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露木 聡
東京大学大学院農学生命科学研究科
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中島 徹
東京大学大学院農学生命科学研究科
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守屋 智之
東京大学大学院農学生命科学研究科
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田中 格
山口県森林総合研究所
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