子どもの危険な行為24場面に対する大学生のヒヤリハット認知の学年差
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概要
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幼児教育を専攻する大学生と保育所・幼稚園勤務の現職保育者に対して,子どもの事故発生に関わる危険感受性の程度に関する調査研究を行った.大学生1 〜 4 年生167 名と現職者95 名に対して,「子どもの危険な行為24 場面」(伊東ほか2012 年版)を提示し,保育者として危険場面にヒヤリハットする主観的確率の程度の判断を求めた(ヒヤリハット認知得点).主な結果は以下のようであった.(1)場面ごとにみると,24 場面中の15 場面において,大学生のヒヤリハット認知得点の学年差が見出された.しかし,学年の上昇に伴う得点の増減傾向は複雑なパターンを示した.(2)24 場面全体の得点では,大学生群の方が現職者群よりもヒヤリハット認知得点が高かった.(3)大学生と現職者の合併データからは,24 場面全体のヒヤリハット認知得点と保育経験年数との間に有意な負の相関がみられた.すなわち,経験年数の上昇と共にヒヤリハット認知得点が下降した.(4)ただし,大学生4 学年群についてみると,学年要因とヒヤリハット認知得点の間には有意な相関関係は見られなかった.
- 2014-03-31
著者
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