手術終了時のレミフェンタニルの持続投与量が精神運動機能の回復に及ぼす影響について
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概要
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プロポフォール(PF)を用いた全静脈麻酔での,手術終了時のレミフェンタニル(RF)の持続投与量が精神運動機能(PMF)の回復に及ぼす影響について調べた.【方法】対象は副鼻腔手術が予定されたASAリスクI の患者55 人であった.麻酔維持は,PF を効果部位濃度3 m g/ml に固定し,RF をbisptectral index 値が50〜60 になるよう用量調節,持続投与した.そして,手術終了から30 分毎にTrieger dot test を用いてPMFを評価し,結んだ線から逸脱した点の数(NDM),逸脱した点から線までの最大距離(MDDM)を記録した.【結果】手術終了時のRF の持続投与量は0.22±0.10 m g/kg/分であった.NDM とMDDM の値は,それぞれ手術終了後120 分間,90 分間にわたって麻酔前値に比較して有意に増加していた.しかし,何れの時間においても,手術終了時のRF の持続投与量とNDM とMDDM の値に相関関係は認めなかった.【結語】手術終了時のRF の持続投与量がPMF の回復に及ぼす影響は少なく,PF とRF を用いた全静脈麻酔では手術終了までRF による十分な鎮痛が可能であることが示唆された.
- 2014-03-25
著者
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