決定木を用いたクラウドインフラ設定パラメータの自動生成(セッション3:クラウド管理,「Webサービス及びクラウドの構築・運用・管理」及び一般)
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概要
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近年,増加し続けるユーザのリソース要求に応えるために,クラウドベンダーは多数のクラウドインフラを素早く正確に構築することが求められている.しかし,大規模クラウドインフラには膨大な数のパラメータ(IPアドレス等のOS設定値やミドルウェアのパラメータ等)が存在するため,それらを人手で正しく設計することは非常に困難である.これまでにも,パラメータを自動で設計する技術が提案されている.それらはいずれも複数の既存インフラに共通する部分を設計パターンとして抽出し,それを新規に構築するインフラの設定値に反映するという手法である.一方で,"共通部分に該当しないパラメータ"に対してはマニュアル入力が必要であり,設定ミスの主要な原因であるマニュアル入力のさらなる削減を実現する技術が求められている.そこで本論文では,複数の既存インフラの構築時期(世代)とパラメータ設定値の比例関係に着目し,世代を経るごとに等差的に設定値が変化する"共通部分に該当しないパラメータ"の設計パターンを新たに特定する.さらに決定木解析を繰り返し適用して,既存インフラに共通する部分の設計パターンを生成し,最小のマニュアル入力でパラメータの自動設計を実現する技術を提案する.本手法を実際に稼働中のクラウドインフラで評価し,設計対象としたパラメータの91.3%を自動で設計できたことを示す.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2013-06-10
著者
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松本 安英
(株)富士通研究所クラウドコンピューティング研究センター
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菊池 慎司
(株)富士通研究所システムソフトウェア研究所
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内海 哲哉
(株)富士通研究所システムソフトウェア研究所
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北島 信哉
(株)富士通研究所システムソフトウェア研究所
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