特異摂動系におけるアヒル解の収束・発散ダイナミクスと数値計算精度の関係
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概要
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特異摂動系には,アヒル解と呼ばれる固有の非線形振動現象が発生する.アヒル解とは,解軌道がnullclineに漸近する領域(安定な領域)とnullclineから遠ざかる領域(不安定な領域) の両方を通過する周期解であり,ホップ分岐近傍で観測される.本研究では,アヒル解の数値計算結果に現れる,理論的にあり得ないおかしな(カオス的な)解軌道の解析を行う.これまでに,数値計算における変数の丸め誤差がそのようなカオス的な解軌道の発生原因であることが示されている.本稿では,アヒル解の安定な領域での収束と不安定な領域での発散のダイナミクスを近似計算し,数値計算精度との関係を定量的に調べる.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2013-07-01
著者
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