マルチパス環境下におけるGPS測位システムのシミュレーション評価(符号化,変復調,信号処理技術及び一般)
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概要
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GPS測位システムでは,衛星から電波が送信された時刻と,受信機で受信した時刻との時間差に光速を乗じた距離に誤差補正を施して測位演算を行っている.しかし,高層建築物が立ち並ぶ都市環境では,測位に用いる衛星が直視できない場合でもビル等からの反射によるマルチパス波を受信し,衛星と受信機間の距離に誤差が生じて測位精度が大きく劣化することが想定される.そこで本研究では,衛星配置やマルチパスの影響を評価することを目的として都市環境を想定した基礎評価モデルを提案し,計算機シミュレーションを行ったので,その結果を報告する.シミュレーションの結果,マルチパスの影響を考慮したモデルでは,可視できないGPS衛星からの信号も受信できる状況となるため,衛星配置の指標であるHDOPが小さいにも係わらず,大きな測位誤差が発生することを確認した.なお,今回提案した基礎評価モデルを拡張・発展させ,将来的にはマルチパス対策技術の評価検討に利用することを想定している.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2013-05-09
著者
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