説一切有部における阿羅漢の行為論
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概要
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本稿は,「阿羅漢が有漏の善業なすことがあるのか」という視点から,説一切有部の阿毘達磨教理における阿羅漢の行為論を検討し,その結果,次の点が明らかとなった。有部では,「阿羅漢といえども有漏の善業をつくる」と解釈し,「阿羅漢はすべての有漏を断じている」という教理と矛盾が起きないよう教理を複雑に展開させている。また,有漏の善業は異熟因になるため来世を招く恐れがあるが,この点について有部は「阿羅漢がたとえ有漏の善業をつくってもその業は来世を導く能力のない性質の業にしかならない」と解釈している。
- 佛教大学の論文
- 2014-03-25
佛教大学 | 論文
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