多点制御法と音声の残差信号分解法を組み合わせた音のエリア再生法(電気音響,音響一般,<特集>学生論文)
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概要
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音を任意の方向に再生する手法として,多点制御法と信号分解法が提案されている.多点制御法は境界音場制御の原理に基づき,各方向に制御点を設けることでエリア再生を実現する手法である.しかし,目的方向外で音圧は抑圧されるが,品質に劣化がないため,音声内容が漏洩する可能性がある.一方,信号分解法は信号を複数のサブ信号に分解し,目的方向で位相が合うようにフィルタを設計し,空間上で再合成する手法である.この信号分解法は個々のスピーカにそれぞれ異なる信号を入力するため,目的方向外での明瞭度は低下するが,目的方向においてもわずかな位相のずれによって品質の劣化が大きくなってしまうという問題がある.本論文では,多点制御法と信号分解法を組み合わせ,信号分解処理によって音声をサブ信号に分解し,多点制御法を適用することで目的方向では高品質に再生され,目的方向外では音圧を下げ,位相のずれによって音声の内容を聞き取り難くするエリア再生法を提案する.
- 2014-02-01
著者
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