調合誤差因子実験における応答平均と応答分散の推定精度
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概要
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パラメータ設計において,通常の直積実験よりも実験回数を削減するための有力なアプローチとして調合誤差因子実験がしばしば用いられる.ただし,実験回数を減らすことで,内側直交表の各制御因子の水準組合せごとの応答平均と応答分散の推定精度が低下し,制御因子の真の最適水準組合せとは異なるものを選んでしまう場合があると考えられる.本論文では,実験誤差を含めた応答モデルを仮定し,通常の直積実験と調合誤差因子実験における内側直交表の各制御因子の水準組合せごとの応答平均と応答分散の推定精度を比較する.取り上げている誤差因子の主効果と制御因子との交互作用効果においてある関係式が成立するという条件のもと,調合誤差因子実験における応答分散の推定量が通常の直積実験における応答分散の推定量と同様の良い精度を持つことを示す.さらに数値シミュレーションを用いて,その条件が成立するとき,またはその条件から大きく外れないとき,調合誤差因子実験は通常の直積実験に劣らない精度を保ち,一方,その条件から大きく外れるとき,調合誤差因子実験の推定精度が通常の直積実験と比較して大きく悪化する場合があることを示す.
- 2014-01-15
著者
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