粘弾性変形理論に基づく月測地データの解釈 : 月進化史への示唆(<特集>月の火成活動からみた熱進化)
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概要
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地質学的時間スケールにおける大規模地形の粘性緩和は,固体惑星の熱進化を反映し,その痕跡は測地データに反映される.本論文では,月周回衛星「かぐや」で得られた測月データと,熱進化を考慮した長期粘弾性変形計算を突き合わせることで,月内部温度構造の変遷を制約した.前ネクタリス期4(PN4)以前に形成した衝突盆地下のマントル隆起はほぼ緩和しており,同時代までマグマオーシャンが未固化であったことが示唆された.その後形成した盆地下にはマントル隆起が見られ,月上層の冷却が大きく進行したことが分かった.また,海全体が傾いていることから大波長変形が示唆された.これは,海形成以後も深部は熱かったことを示唆している.
- 2013-12-25
著者
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