レプトンフレーバー混合とニュートリノ質量 : 到達点と近未来
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概要
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1998年に始まった「ニュートリノ質量とレプトンフレーバー混合発見の時代」を主に実験的な進歩を中心に総括し,この現在的状況を明らかにする.神岡大気ニュートリノ実験による混合角θ_<23>と質量二乗差Δm^2_<32>,カムランドと太陽ニュートリノによるθ_<12>とΔm^2_<21>の決定に続いて,ここ1年余りの進歩によってθ_<13>が測定され,3世代フレーバー混合に存在する全ての混合角が(概ね)決定された.クォークセクターに比してはるかに大きかった混合角の意味やフレーバー混合の物理の目標について考察する.最後にレプトンセクターの理解を完結するために残された課題,レプトンCP位相の測定とニュートリノ質量パターンの決定を展望する.
- 一般社団法人日本物理学会の論文
- 2013-11-05