地域デザインにおける「原風景」の共同性 : 理論的・実銭的モデルの考察
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概要
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本研究の目的は,地域デザインという視点から,共同語りのデータを基に原風景の共同性をどう捉え,実際の地域デザイン・地域づくりにどう関連させていくかに関する理論的・実践的モデルの提示をし,検討を行うことである.調査は韓国の済州島に住んでいる4-6人の4つのグループにおいて「共同語り」の形式で行った.逐語録の分析から以下の4点を検討した.1)共同語りへの参加に4つのタイプがあることを見出し,それらを「話題提供」「敷衍説明」「受け入れ反応」「確認転回質問」と命名した.2)「話題提供-敷衍説明」が現れる語りのなかに「私」から「われわれ」へという共同性の生成と確認の機能があり,「受け入れ反応」と「確認転回質問」には生成される共同性を調節・承認する機能があることを示した.3)語りの場で生成される共同性の種類を発話内容によって分類し,済州島で共有される空間・風景・場所のイメージを写真で示した.4)以上の1)2)3)と関連する済州島での実践活動の現況報告を行った.最後に,原風景を理論的・実践的モデルとして整理し,地域デザインにおける語り合いの意義や共同性生成のモデルを理解し捉えることが,地域づくりのファシリテーターに与える示唆について考察した.
- 2006-02-06
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