インタラクティブなステレオグラム・シミュレーションによる街路景観の評価構造の特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は、街路景観の連続性に焦点をあて、インタラクティブに操作しうるCGステレオグラム(ステレオグラム・モデル)を適用した場合の評価構造の特性を、CG静止画(パース・モデル)との比較によって検討することである。大都市の業務地域において、建物の高さが揃い秩序だった景観を形成している幹線道路を参考に、CGでモデルを作成し、その沿道建物の中の1つの建物の形態(高さ、間口幅、壁面線位置)を操作して変化させた景観を評価対象とした。評価項目は、「連続性の度合」、「連続性の許容点」、「連続性の限界点」の3項目であり、被験者は21名である。主な実験結果は次のとおりである。ステレオグラム・モデルとパース・モデルの評価構造について、両者に明確な差の見られなかった点は、(1)連続性評価に対する操作対象建物の要素(高さ、壁面線位置、間口幅の変化)の説明力、(2)評価(連続性評価、許容度、限界度)の平均値である。一方、両者の主要な相違点は、(1)ステレオグラム・モデルでは評価傾向の異なる2つのグループに分かれたが、パース・モデルでは全被験者が同傾向の評価を示したこと、(2)連続性評価に対する許容度・限界度のばらつきがステレオグラム・モデルの方が大きかったことである。
- 人間・環境学会の論文
- 1997-01-20
著者
関連論文
- 094 現代住宅におけるプライベートな空間の構成(掲載論文,資料研究論文)
- 大阪日本橋筋商店街の「電気のまち」からの変容過程 : 業種別推移調査から得た電気街の可能性
- 格子グリッドを用いた3次元離散ボロノイ図
- 067 都市景観における視覚的構成要素の様相の時間変化に関する研究 : 札幌の歴史的建造物とその周辺建物を事例として(都市計画(札幌圏),講演研究論文)
- 110 都市景観の色彩の様相の調和関係について(環境とデザイン,計画・技術報告)
- 建築設計組織内における設計作業上のコミュニケーションギャップについて
- 057 北海道における住宅の中間領域の使われ方と今後のあり方(住様式,講演研究論文)
- 近代天津租界形成における土地利用並びに建築用途の変化特性に関する研究
- 1建物の形態変化が景観の連続性評価に与える影響 : ステレオグラムを適用した実験
- 景観と視覚・心理(第5部 重要論文のレビューとリスト,景観デザインのフロンティア)
- HMDとジャイロセンサーを組み合わせたインタラクティブなVRシステムによる街路空間評価の可能性, 小野原靖, 岸本達也, 279
- 5486 雪のイメージとその要因に関する研究(空間・イメージ,建築計画I)
- 059 屋内公共空間におけ着座行為誘引要因に関する研究(計画要素・評価・教育,講演研究論文)
- 都市景観構成要素の様相に関する基礎的研究
- 曖昧な境界を有する離散ボロノイ図
- 都市景観における色彩の視覚的「まとまり」に関する研究
- 建築・都市景観の視覚形態評価解析に基づく都市景観形成計画の研究 : 都市計画
- 7054 都市景観構成要素の様相に関する基礎的研究
- 7053 市街地における歩行空間と歩行行動の関係性に関する研究
- 7007 都市景観の視覚的連続性評価 : インタラクティブな3次元ステレオグラム・シミュレーション
- 7135 開発計画における開発地と地域の連繋に関する考察 : 米国ウォーターフロント開発地区を事例として
- 7058 都市景観の視覚情報特性に関する研究 (その4) : 大阪市および京都市における河川の河川景観比較分析(都市計画)
- 7057 都市景観の視覚情報特性に関する研究 その3 : 大阪市旧淀川の河岸景観経年比較分析研究(都市計画)
- 7122 都市景観の情報特性に関する研究
- 7012 都市景観の色彩様相に関する考察
- 5077 戦災からの再建市街地における固有性の継承に関する研究 : 高松市旧城下町中心市街地を対象として(建築計画)
- インタラクティブなステレオグラム・シミュレーションによる街路景観の評価構造の特性