未分類疾患情報システムおよび希少疾患対策の国際比較
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概要
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米国や欧州における未分類疾患情報システム及びその類似システムの実態について,国内運営への適応可能性を含めた検討を行った.米国ではNational Institutes of Health(国立衛生研究所)におけるUndiagnosed Diseases Program(未分類疾患プログラム),及びOffice of Rare Diseases(希少疾患対策室)における希少疾患・難治性疾患に関する研究・開発が注目される.さらに近年の米国や欧州では,難治性の希少疾患の治療法開発についての施策面での支援が充実してきており,国境を越えたネットワークが構築されつつある.今後国内で具体的に検討すべき項目としては,1.国内難治性疾患研究の目的と目標における位置づけや他の研究分野・課題との関係性を明確にすること,2.「未分類疾患」を全く新しい未知の疾患,及び既知の疾患の中の希少なサブタイプ(亜型)やバリエーションと定義して,新しい疾患概念の構築と既存の疾患概念の再構築に活用できる情報システムを整備すること,3.情報システムの運営管理を実施し,国立高度医療センター,国立病院,大学病院などが患者の選定,診察・評価を行うネットワークを構築すること,などが挙げられた.さらに,診断が困難である希少疾患の治療開発については,国際共同研究を視野に,患者組織の積極的な研究への参画と有効な患者登録システムについて検討すべきと考えられた.
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