健常成人における姿勢の左右非対称性に関する研究 : 背臥位での接触圧力・面積に着目して

概要

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姿勢の左右非対称性は健常成人においても少なからず認められ、背臥位姿勢において圧力や面積が左右対称に分布していることは少ない。重症心身障害児(者)では、変形予防や呼吸の安楽などを目的にポジショニングが行われ、非対象姿勢を助長しないような工夫がなされている。本研究は、その1つの手法である背臥位姿勢での重錘負荷により、健常成人の背部接地面における圧力や面積が分散されるかどうかを測定した。対象は健常成人8名、測定姿勢は背臥位とし、重錘を胸郭全面と骨盤にのせ、10分間の姿勢保持前後での接触圧力・面積・ピーク圧力について、体圧分布測定装置を用いて測定を行った。本研究では、重錘の使用により圧力や面積が分散されることや左右差が軽減するという結果は得られなかった。しかし、重錘の有無にかかわらず10分間姿勢保持によって体圧・面積・ピーク圧力は有意に増加した。今後は重症心身障害児(者)に対して重錘を用いた場合の体圧測定を行い、有効なポジショニングについて客観的に検討していく。
茨城県立医療大学の論文
2009-00-00