静岡市立芹沢[ケイ]介美術館所蔵「稚児大師」 : 聖性を顕現する童子形[口絵]
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
静岡市立芹沢[ケイ]介美術館所蔵「稚児大師」は、15 世紀の作と見られ、あどけなさと神聖さが混在する童子形像の佳品である。中世の童子信仰を背景に登場した尊像の一種で、弘法大師空海が 5、6 歳の時に毎夜夢の中で諸仏と語り合ったとする逸話を描く。現在知られる稚児大師像は 10 数点あり、共通して蓮華座上に端座し合掌する小児の姿をとる。中世から近世にかけて、子供に対する認識は、神仏に近い存在から守り慈しむべきものへと変化した。蓮華座や中空に浮かぶ円相は仏の有する清浄性を表わすが、一方で、合掌は恭順の意を示す姿勢である。稚児大師像が示す二面性には、子供観が変容する兆しを見ることができる
- 東北福祉大学の論文
東北福祉大学 | 論文
- 育児態度検査の試作
- バングラデシュの首都ダッカにおける子どものメイド--現地での調査を通して
- バングラテシュにおける都市の貧困・スラム居住者の生活状態--スラム強制排除による居住者への影響
- 老年看護学演習における高齢者擬似体験と学習効果の関連性
- バングラデシュの識字と初等教育の現状に関する研究