大学生が経験したいじめの質的分析 (3) : 中学校1〜3年時の経験
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概要
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いじめの実態を具体的かつ詳細に把握することを目的に,大学生268名を対象として,「中学校1〜3年時に体験した,いじめではないかと最も強く感じた出来事」を尋ねる自由記述式の質問紙調査を行った.そして,記述された内容を,KJ法を参考として分類・分析を行った.その結果,いじめ経験に関する記述のあった者が201名(75.0%),「なし」と記述した者が67名(25.0%)であった. 体験記述のあった201名のうち,A.加害者が児童生徒と考えられた記述が197名(98.0%),B.加害者が教師と考えられた記述が2名(1.0%),C.その他が2名(1.0%)であった.Aについては「拒否」「言語によるいじめ」「所有物を通してのいじめ」「強圧行動」「特定の場面・対象へのいじめ」「羞恥心を喚起させるいじめ」「先輩によるいじめ」「その他」に,Bは「強圧的な指導」「からかい」に,Cは「学校への不満」「いじめ行為自体が不明」に,それぞれ大分類された. 最後に,一連の調査結果を踏まえ,教育実践への示唆と今後の課題について考察が加えられた.
- 2009-12-20
著者
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