海外進出企業の成功と失敗を規定する経営戦略と組織、人材マネジメントに関する分析 (伊藤幸雄教授追悼号)

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概要

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本研究は、中国上海に進出している日系企業に勤務する中国人現地従業員を対象に、組織コミットメント、職場の人間関係、経営者の経営行動、直属上司のリーダーシップ、対人的価値観について職種別に検討を加えたものである。中国上海市に立地する10社の中国人現地従業員342名を対象とした調査の結果は、1)営業・販売職は、製造・生産職よりも情緒的コミットメントが高く、経営者の経営行動と戦略等を高く評価し、また上司との交換関係、監督者のビジョンや表現、ニーズへの感受性も肯定的に評価しており、2)技術開発・品質管理職は営業・販売職よりも仕事を生き甲斐とし、没頭するジョブコミットメントが高く、3)職種を問わず総じて、定着意欲はやや低いが、会社の経営ビジョンや理念は浸透しており、人事評価の公正さや社員の能力開発と人材育成に対する評価も高く、職場の人間関係は良く、監督者と部下の交換関係も良好であると認知していることが示唆された。
2013-05-15

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