2000年以降の都道府県による森林ゾーニングの性格(<シリーズ>ゾーニングを考える)
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概要
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本稿では、2000年以降に都道府県が策定した自治体計画における森林区分と区分に応じた施策の差別化の現状と特徴を分析し、都道府県による森林ゾーニングがもつ性格について検討した。その結果、(1)都道府県が策定する自治体計画は、幅広い住民に向けた計画としての性格を強めるとともに、法的な位置づけを明確にし始めている点、(2)2000年以降の森林区分は、幅広い人々に施策の目的や対象を簡明に示す表現手段として広がった側面が強い点、(3)特に都道府県では明確な目標設定等が求められ、人工林の針広混交林化を意図する独白の森林区分が導入されてきた点、(4)その森林ゾーニングは、問題提起としての意味合いを強く持ち、実現可能な道を模索しつつ多様な形態が採用されてきた点、(5)施策目標が明確に打ち出された一方で専門技術的な問題も指摘されており、国との適切な連携による対応等が求められる点などが明らかになった。
- 財団法人林業経済研究所の論文
- 2009-07-20
著者
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