圧縮機構を装備したバイオマス対応集材車両の開発と作業性能の評価 : 林業バイオマス搬出作業の生産性(<特集>地域の森林資源を無駄なく使う)
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概要
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既存の集材機械である積載式集材車両にバイオマス搬出用の機能を付加したバイオマス対応集材車両を開発し,その作業性能を評価するとともに適正な作業方法を検討した。開発した圧縮機構は,用材の積載能力を維持するため,荷台の側壁等を油圧シリンダにより拡張・収縮する構造とした。バイオマス搬出作業の現地試験を行い,機種,樹種,部位,圧縮方法の違いが積載量や生産性に与える影響を評価した。平均積載量は,枝条が1.45〜3.77t-wet,枝条と端材の混載が2.15〜3.86t-wetであり,グラップルを装備しない運材車型に比べフォワーダ型の方が約2割多くなった。枝条のかさ密度は,未圧縮では0.05t-dry/m^3(枝条端材0.07t-dry/m^3)であったが,1回圧縮によって0.09t-dry/m^3(同0.12t-dry/m^3),繰返圧縮によって0.12t-dry/m^3(同0.14t-dry/m^3)に増加した。生産性を算定した結果,例えば搬出距離184mでは,運材車型を用いてスギ枝条を繰返圧縮して搬出する方法が最も生産性が高く3.68t-dry/時であり,圧縮を行わない場合に比べ約1.2倍になることがわかった。開発した圧縮機構の効果が確認されるとともに,既存の集材機械に比べ高い生産性が得られる機械であることが明らかになった。
- 2013-01-31
著者
-
中澤 昌彦
森林総合研究所
-
吉田 智佳史
森林総合研究所
-
佐々木 達也
森林総合研究所
-
毛綱 昌弘
森林総合研究所
-
陣川 雅樹
森林総合研究所
-
古川 邦明
岐阜県森林研究所
-
中澤 昌彦
東京農工大学大学院生物システム応用学府
-
陣川 雅樹
(独)森林総合研究所林業工学研究領域チーム
-
毛綱 昌弘
森林総合研
-
臼田 寿生
岐阜県森林研究所
-
諸岡 正美
株式会社諸岡
-
諸岡 昇
株式会社諸岡
-
吉田 智佳史
森林総研
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