限定継続機構とfutureを持つ計算体系の透過的意味論
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概要
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継続機構は,種々の制御構造からモジュラで簡潔なウェブアプリケーションの記述まで,多岐にわたる応用を有する.並列計算による高性能化への要求が高まっている今日,継続機構を用いたプログラムを並列化するのは自然な要求である一方,逐次計算で考案された継続機構の並列化は困難な課題である.Moreauは,call/ccとfutureを持つ計算体系を提案し,並列意味論が逐次意味論と一致することを証明したが,彼の体系ではcall/ccを実行するとプログラム全体が逐次化されるという問題があった.本論文では,制御が及ぶ範囲をプログラムの一部に限定する継続機構を提供するshift/resetとfutureを持つ体系を提案し,先行研究の問題を解決した.また,提案する体系の意味論を逐次抽象機械と並列抽象機械によって与え,両者の意味が一致することを証明した.
- 2013-08-15
著者
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亀山 幸義
筑波大学大学院システム情報工学研究科
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田中 麻峰
筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻|現在,ニッセイ情報テクノロジー株式会社
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亀山 幸義
筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻